温故知新
2008年 10月 02日
総絞り・訪問着。
袖丈を短くする お直しです。
昔の人は、習うより慣れろ で解きながら「ふむふむ」と縫い方を覚えたそうです。
友人のお母様も そんなお話をされていました。
と申しますのも、出来上がりは同じ着物の形なのですが、
解いてみると、色々な縫い方がなされている事を発見します。
「正しい」縫い方、は 実は色々あるのです。
出来上がって、美しく、形好く、お客様の寸法に合っていて着易ければ、
どれも ◎ 正解です♪
私が弟子入りした先の師匠の「やり方」を踏襲しているようでいて、
既に、自己流になっています。
師匠は 工夫を重ねる人でした。
弟子であっても、好い事 であれば取り入れます。
ある時、私の台のところまで「やり方」を見に来て
(弟子は師匠と向かい合って裁ち台に座っています)
もう一回 見せてんなさい(見せなさい)。
それは、褄吹(つまふき)で 形好く整えるところです。
師匠は 仕上げアイロンを掛けながら、仕上がりの良し悪しを点検しています。
悪いところは、直させ、良いところは、みんなを集めて見せました。
総絞り・無地長着。
↑と 同じ店の 同じお客様の袖丈を短くする お直しですが、
解いてみると、全く違う縫い方をしてありました。
これが直しの好いところ♪
ほお~ とか へえ~ とか
思いながら、私のやり方で お直ししました。
昨日のお八つ~*
黄桃をサンドしたレアチーズケーキ♪
私が結構無理難題を言ったりもするのですが、いつも楽しんで工夫してくださいます。
先日も黒引き振袖とその長襦袢の裏をぐるっと直していただきました。
着物はこうやってずーっと時を経て渡っていくのがよいですね♪