師
2008年 06月 25日
和裁の師匠に弟子入りしたのは、
サラリーマンを辞めて、夜間の職業訓練校に通い、
一度、街の呉服屋さんに飛び込んだ後。
今は無い「牛込高等職業訓練校」。
跡地にはマンションが建っています。
第一の師、和裁科担当の先生が仰った事。
「プロの水を呑まないと、分からない」
頭の片隅にはあったけれど、いきなり働いてみた。
結果、やっぱり「プロの水を呑まなきゃ、か~」って思いました。
飽きっぽい私は、
住み込みでなくても弟子入り出来る事業所を探し、
実家から通わせて貰ったのでした。
第二の師は、大正生まれの爺ちゃん先生で、洒落もんでした。
「あたしの葬式のときは、みんな振袖できんしゃいね(来なさいね)」
お父様は、飾り職人でしたが、着物が好きで和裁士になったのだとか。
自ら広告塔と称し、何かに付けて着物で出掛けていましたね。
仕事には厳しく、楽しく、面白く、
工夫を思い付いたら、夜中でも起き出して試行錯誤。
何てことも、よくあったそうです。
生前、お客さんとの仕事を師匠に観て貰えたのは、
ある意味、ご恩返しでしょうか。
そんな師匠方に出会って、お蔭様で今がありまする。
第三の師は、裁縫を習いに来られる方や仕立を頼んで下さる方、
呉服屋さん、着物に関わっていらっしゃる方、様々。
事業所では、先輩と横並びで裁ち台に座り
日頃の細々した事は先輩から、急所は師匠から教わりました。
そうして自分も後輩が出来、教える立場に。
あれから独りの「職場」に居るのだなあ~。
今日、新たに「和裁を始めたい」と仰る方が見学されました。
丁度、裁断される方が来られまして
「この時点で失敗はしといて大丈夫です」
なんて言っている端から、私が失敗しちゃったり☆
まだまだハナタレ。 ようようヨチヨチ歩きです。
ホントにそうですね~
教えながら、自分の未熟さを再確認です(汗)
今度は直やさんにお弟子さんがつくなんて、ステキです。
私は‘上司’という関係だったので、お師匠を持てた直やさんが
とっても羨ましいです。
ぜびぜひ、今の技を次の世代に伝承くださいね~(*´ー`*)
わずかながらも人様に教えてしまってます。
つまり第三の師に支えられているのですね。
あ、そうそう、ペンキ塗り、
7月は色々あるのですが、
日程があえば、是非お手伝いさせて下さい!
好い師匠に出会った、と言うのが続けられた要因ですね。
色んな事が中途半端な自分をサラリーマン時代までに
知っていたので、余計にね。 今も、だけれど・・・。
お弟子さんだなんて、そんなそんな。
でも責任を持って事に当たれるって言うのは、有り難いです~。
第三の師は、多角度ですから、見えない厳しさがありますね。
形として(口に出して言う、とか)出して貰えると好いですが、
自分が感じられないと、そのままって事になりますもんね~。
ペンキ塗り、その時はお願いします~♪